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チェストプレスチェストプレスマシン・フライマシン解説 - 効果的な使い方・選び方

かつては大胸筋系のマシン主流だったベンチプレスマシン。現在はほとんど見かけなくなりチェストプレス系、フライ系が主流になっている(→単関節筋・複関節筋とは)。なので2系統のチェストプレスマシン、ベッグデックとも呼ばれるバタフライマシンについて特徴や、効果的に大胸筋を鍛えるための使用法・フォーム等を解説。

1:チェストプレスマシンには2種類ある

チェストプレスマシンAタイプチェストプレスマシンBタイプ

スポーツクラブやジム、高齢者向けのトレーニングルームなどほぼまちがいなく見かける大胸筋マシンがこのチェストプレスマシンだが、このマシンには上のA、Bのように大きく分けて二つのタイプがありそれぞれ特徴がある。違いを理解すると、今後のジム選びの時に大いに決め手になってくる。まずはこのアニメを見てほしい。

ベンチプレスのバーベルの軌道

これはバーベルベンチプレス(→バーベルベンチプレス解説)を横から見た絵だが気づいただろうか。ベンチプレスを理想どおりに完璧に行うと、バーベルの軌道は頭上の仮想の点を中心とする円軌道を描く。

そしてもう一度、ABそれぞれのチェストプレスマシンを見てほしい。

チェストプレスマシンAタイプチェストプレスマシンBタイプ

お気づきだろうか。やはり軌道に注目してほしい。

Bタイプの方は、ベンチプレスの円軌道の動きを再現

した設計になっているのだ。Aタイプでは、円軌道の中心点が下なのでベンチプレスの逆さまの設計であり、このようなの場合、通常のベンチプレスとはちがう形で肩や大胸筋に負荷がかかることになるので、やはりBタイプのチェストプレスマシンをできるだけ選びたい。ちなみにAタイプの軌道は腕立て伏せに近くなる。

では腕立て伏せとベンチプレスとどうちがうのか?

プレートローディングタイプのチェストプレスマシン※ちなみにワタクシの知る限り、最初のチェストプレスマシンはおそらくBタイプの方である。昔は右のようなバーベルプレートを装着するタイプのマシンしかなかった。

しかし大型だったため、省スペースを優先した設計の結果Aタイプが増えたのではないだろうか。現在ではBタイプのチェトスプレスマシンでもAタイプなみにコンパクト化されている。

2:腕立て伏せとベンチプレスとの違いを理解しチェストプレスのタイプを選ぶ

腕立て伏せの肘の軌道

腕立て伏せとベンチプレスの違いは先述した円軌道が逆であると言う以外に、大胸筋への負荷のかかり方にある。どんなトレーニングであっても

固定点が増えるにつれ負荷が各関節の筋肉へ分散

される。ベンチプレスなら手側がフリーなので、正確なフォームで行えば負荷が肩の大胸筋にかかりやすくなる。

上述したように、右のようなBタイプのチェストプレスマシンはアームの軌道の中心点が頭上に設計されているので負荷のかかり方がベンチプレスに近い。ベンチプレス同様の効果を求めるならやはりBタイプを選びたい。

ちなみに下の画像の製品は、中心点が頭上にあるだけではなくダンベルベンチプレスのように内側までしぼりこめるような軌道に設計されていて、通常のマシンよりもさらに大胸筋の稼動域を大きくできている。

ニシ・スポーツ エクササイズ フィットネス トレーニングマシン ジムマシン チェストプレス A985 NISHI NT3803←コンパクト設計のBタイプチェストプレスマシン。

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ではチェストプレスマシンの効果的な使い方を、Bタイプを使う前提で解説しよう。

3:チェストプレスマシンの効果的な使い方

注意点

ベンチプレス足の位置とアーチ

チェストプレスマシンを使う上での注意点は、ベンチプレスと基本的に同じである。ベンチプレスのように

  • 1:肩甲骨を内転(→肩甲骨の内転とは)
  • 2:肩甲骨と臀部を背もたれから離さない
  • 3:無理な体幹アーチを作らない
  • 4:グリップはハンドルを強く握りこまず手のひらで押すようにする

股関節の屈曲伸展動作アニメ動画ベンチプレスとの違いは座って股関節が屈曲しているため(→股関節の屈曲とは)、ベンチプレスほど体幹アーチが強くなりにくく、臀部も浮かない。ただし高負荷ではやはり注意する。

足乗せベンチプレスチェストプレスと同じ股関節屈曲位でのベンチプレス?

通常ベンチプレスでは足を床につけて行うが、股関節を屈曲して脚を持ち上げて行う方法もある。この時体位としてはチェストプレスマシンと同じ状態になっているがこのようなベンチプレスにはどのような効果があるのか。
→脚を持ち上げるベンチプレスについてくわしく

グリップについて

4つ目のグリップだが、これはハンドルを握らないことでベンチプレスのようなフリーの状態に近くするためである。ただし滑らないように注意する。先述したように、ベンチプレスと腕立て伏せの違いは手がフリーであるかどうかである。

チェストプレスをよりベンチプレスに近づけるには、手、もしくはグリップの使い方もポイントとなる。

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▼各種チェストプレスマシン▼

ニシ・スポーツ エクササイズ フィットネス トレーニングマシン ジムマシン チェストプレス A985 NISHI NT3803プレートローディングタイプのチェストプレスマシン

次は大胸筋の単関節マシンについて解説。

4:ペックデック・バタフライマシン

バタフライマシンベンチプレスやチェストプレスマシンが上腕三頭筋も稼動する複関節種目であるのに対し、単関節種目(→単関節筋大胸筋のしくみとは)、つまり大胸筋に負荷を集中させるためのマシンもある。それが右のようペックデック、もしくはバタフライマシンである。

BULL フライ BL-FLバタフライマシンは、左のような肘をあまり曲げないフォームになるマシンをさす事が多いかもしれないのでペックデックという方が適切かもしれないがここではフライマシンに統一する。

バーベルとダンベルのベンチプレスの稼働域の違い

チェストプレスマシンとフライマシンの関係は、バーベルベンチプレスとダンベルベンチプレスの関係と同じことが言える。上のアニメはバーベルベンチプレスとダンベルベンチプレスの軌道の違いだが、見てのとおりダンベルベンチプレスよりも大胸筋の可動範囲が大きくなる。

つまりチェストプレスマシンがバーベルベンチプレスに当たり、フライマシンがダンベルベンチプレスと同等に

大胸筋の稼動域を大きく使ってトレーニングすることができる

マシンである。

しかしフライマシンの良さはそれだけではない。ダンベルベンチプレスは大胸筋の稼動域は大きくなるものの上腕三頭筋を使った複関節種目であるが、

肘を曲げるタイプのフライマシンは上腕三頭筋はまったく使わない完全な大胸筋の単関節運動

になる。

ただしベンチプレスほど高重量は上げられない大胸筋のストレッチ種目である。大胸筋の筋肥大目的のメニューで、ベンチプレスやチェストプレスの後のサブメニューとして大胸筋をパンプアップさせるために利用すると良い。

ダンベルベンチプレス複数種目でメニューを組むことで効果が上がるフライマシン

フリーウエイトなのか、マシントレーニングなのか。フライマシンをトレーニング計画の中に上手く組み込む事でより大胸筋をバルクアップさせる効果をあげることができる。ベンチプレス、チェストプレスマシン、フライマシン、ダンベル、選択肢が多いトレーニング環境がベストだ。
→トレーニング計画レベルアップ編についくわしく

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また、先述の腕をのばして行なうタイプのバタフライマシンフライマシンやダンベルフライは、上腕二頭筋に負荷が分散してしまうので大胸筋にはあまり効かない。やはり肘を曲げるタイプのフライマシンをおすすめする。

結び

大沼きんAタイプ、Bタイプ。どちらのチェストプレスマシンを使うにしろ初級者にはほとんど何もちがいはわからないかもしれない。だからこそ、やはりまずバーベルベンチプレスをマスターする事をおすすめする。その上で各種マシンを使用すると初級者の頃と比べると使い方で大きく差が出てくる。

次はラットマシン(ハイプーリー)について学ぼう>>

タグ : 大胸筋 肩・肩甲骨・僧帽筋 上腕三頭筋 コア・体幹