1:股関節とは
時々股関節と言うとどうやら「股の関節」と勘違いされている方もいて、つまり股関節は一つしかない、と考えられているわけですが、
股関節は2つ
あります。二本の腕と胴体をつなぐ関節が2つの肩関節、二本の脚と胴体をつなぐ関節が2つの股関節です。股関節が一つだと、やじろべーのようになってしまって大変なことになります。
→股関節・肩関節と体幹
ではその股関節をコントロールする筋肉と働き・動作について解説していきましょう。
2:大腿直筋
大腿四頭筋の四つの筋頭のうち、大腿直筋だけが複関節筋であり、股関節の屈曲動作に働きます。
- 複関節筋・・・・・二つの関節をまたぐ筋肉。大腿直筋は股関節と膝関節の複関節筋。
- 逆に一つの関節だけをまたぐ筋肉は単関節筋という。膝関節の単関節筋といい、大腿四頭筋の場合、外側広筋、内側広筋、中間広筋は膝関節の単関節筋。
▼こちらも!
3:ハムストリングス
ハムストリングスの四つの筋頭のうち、大腿二頭筋短頭をのぞく三つが複関節筋で股関節の伸展動作に働きます。その他の働きは
- 半腱様筋・・・内旋
- 半膜様筋・・・内旋
- 大腿二頭筋長頭・・・外旋
▼こちらも!
4:腸腰筋(大腰筋,小腰筋,腸骨筋)
屈曲、外旋
▼こちらも!
5:殿筋群
- 大殿筋・・・伸展、外旋
- 中殿筋・・・外転、外旋(後部・外転時)、内旋(前部)
- 小殿筋・・・外転、内旋(外転時)
▼こちらも!
6:内転筋群
- 長内転筋・・・内転、屈曲(補助)
- 薄筋・・・内転、内旋、屈曲(補助)
- 短内転筋・・・内転、外旋(内転時)
- 大内転筋・・・内転、外旋(内転時)
▼こちらも!
7:梨状筋・深層外旋六筋(股関節インナーマッスル)
骨盤後面の中殿筋小殿筋よりもさらに奥深くに存在するインナーマッスルで、
- 梨状筋
- 上双子筋
- 下双子筋
- 外閉鎖筋
- 内閉鎖筋
- 大腿方形筋
の六つがある。合わせて深層外旋六筋という。その名のとおり六つとも股関節の外旋に働く。
梨状筋
中でも梨状筋は重要な筋肉で、この筋肉が炎症などを起こして腫れると近くを通る座骨神経を圧迫して痛みを発症する梨状筋症候群という障害がある。
腰痛と間違えやすい
ので、この梨状筋の位置を把握しておこう。柔軟性のない腱のような筋肉で、ハムストリングスの柔軟性が弱いとこの筋肉にストレスがかかりやすい。
▼こちらも!
肉単
トレーニングには解剖学は欠かせない知識ですが、なかなかとっつきにくいものがあると思います。でもこの本なら大丈夫。オールカラーイラストで、肩甲骨はもちろん体全体、筋トレに関するコラムも交えながら楽しく機能解剖を学べます。
Amazon | 紀伊國屋書店 | Yahoo!ショッピング | 楽天市場