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四股突き究極!藤田堅の体幹-体幹・コアと空手2

究極!藤田堅の体幹

肘着きコア・体幹トレーニング

藤田は始めからこの体幹トレーニングが始まると道場を出て行った。しかしそれを主将木下が止められないのにはやはり理由がある。

それは新入生に初めてこのトレーニングを課した日だった。あからさまに背を向け颯爽と道場の出口へ向う藤田の背中に当然のごとく木下の怒号が跳ぶ。「待て藤田ぁ!どこへ・・・・」どこへ行くと言い切る寸前に瞬時に振り向く藤田。その振り向く動作にまず木下は度肝を抜かれた。軸がまったくぶれない体幹の回転動作。バランスが寸分の狂いもなく維持されたままの左右の足の目にもとまらぬステップチェンジ。何も言えない木下の力のない目を確認した藤田は再度振り向き堂々と道場を出て行ったのであった。

しかしその日、出て行こうとする藤田の後ろ姿に根拠なく突発的なイラがたまたま機嫌が悪かった木下の脳髄に降臨した。藤田の背中にまっしぐら近づいていく木下の怒号が道場に鳴り響く。「藤田ああああああ!」瞬間再び藤田があの動きを見せる。さらにその日は藤田にも根拠なくイラが降臨したのだろうか。藤田が振り向いた直後ダン!!と音ともに中空を舞う藤田。3メートル近くまで迫っていた木下に一気にかつ瞬時に飛びかかりぴたりと静止していた。両手は木下の両肩に着いていた。両足はそろって床につま先で着いていた。腕立ての体勢だった。しかしあれだけのスピードで飛び込んできたにもかかわらず、藤田の身体は頭から足先まで1本の棒か板かのようにピンっと固定され、その体幹は1ミリのゆがみもなくパーフェクトに固定されていた。そのまま時間のたつこと3分、無言と静止が続いた道場で、ようやく藤田がゆっくりと動きだし、道場を出て行った。道場内ではさらに5分ほどの無言と静止が続いた・・・・。

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