筋力トレーニング・筋肉トレーニング講座

広背筋の謎・ベントオーバーローとラットプルダウン

三角筋 今回は広背筋である。広い背中と書いて広背筋である。そのままだ。しかし左の絵を見る限り、ワタクシにはこれこそ三角形に見えてしかたがない。なに?見えない?・・・・アホ。

中央の脊椎に付着している白っぽい部分を脊柱起立筋だと勘違いしている人がいるが、これは広背筋腱膜(腰腱膜)と呼ばれる広背筋と脊椎をつなぐ腱である。脊柱起立筋は広背筋の内側にあり外からは見えない。

見ての通り広背筋は脊柱と骨盤後部から上腕骨をつなぐ大きな筋肉であるが、その役割はなんといっても上腕を体幹に引きつける事につきる。従ってトレーニング方法はきわめて簡単だ。上腕を体幹に引きつける運動をするだけだ。なに?そのままじゃねーかって?そーですよそのままですよ。他になにがあるってんだ?

右のアニメを見てほしい。いわゆるベントオーバーローイングと呼ばれる広背筋の代表的なトレーニングである。スクワットのフォームを完璧にマスターしていればこれほど簡単なエクササイズはない。スクワット同様骨盤を前傾させるがスクワットほどアーチを作らずややフラットに保持するのがポイントであるが、もう一つ重要なポイントがある。それは肩甲骨である。上絵でわかる通り広背筋は脊椎と上腕骨をつなぐ肩関節の単関節運動筋といえる。従ってより広背筋の動きをとりだすにはベンチプレスと同様肩甲骨を寄せて固定する必要がある。肩甲骨が動くと僧帽筋も強く稼働してしまうので、肩甲骨を固定することにより肩関節だけが動くようになり広背筋に負荷が集中するのである。またグリップ幅を広くとるほど三角筋後部の負荷が高まり、回外位(手のひらが上)で握ると上腕二頭筋への負荷が高まる。上体の角度は自分にとって最も広背筋に効く角度を自分で調節するが、時には角度を変え様々な方向から広背筋を刺激する。 サイドレイズ
鎖骨



というわけで今回はここまでだ。え?タイトルの「大きな三角形」の話はどーしたって?だから大きな広背筋が三角形に見えるって言ってるじゃないか!なに!?見えない!?・・・・・死ね! !

以上、大沼きんでした!

しかし左の絵を見てほしい。繰り返しになるが上腕骨を水平より高く上げるには肩甲骨の上方回旋が必要である。ところがこの状態の時、広背筋が非常にストレッチされ、稼働域も大きいのがこの絵でよくわかる。したがって、広背筋をより発達させるには、上のような肩甲骨を固定させるパターンと、左のように肩甲骨を動かすパターンの二通りを行わなければならない。上の場合は広背筋に厚みを、左の場合は幅を大きくするのに適している。そして左のパターンを実際のエクササイズで表したのが下ののラットプルダウンである。どちらも引きながら胸をふくらますように大きく息を吸い込むのがコツである。
ショルダープレス2


大沼きん "背中で吠えるんだ背中で!!"

次回は5月27日筋曜日「地獄のローテーターカフ」(予定)です。お楽しみに!

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本家筋トレ
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第8回:インナーマッスル<棘上筋、棘下筋、肩甲下筋>
第7回:広背筋の謎・ベントオーバーローとラットプルダウン
第6回:三角筋の謎・ショルダープレスとサイドレイズ
第5回:なぜいっしょうけんめい腹筋をやっても腰痛がなおらないのか?その3
第4回:なぜいっしょうけんめい腹筋をやっても腰痛がなおらないのか?その2
第3回:なぜいっしょうけんめい腹筋をやっても腰痛がなおらないのか?その1
第2回:なぜベンチプレスや腕立て伏せで肩を痛めるのか?その2
第1回:なぜベンチプレスや腕立て伏せで肩を痛めるのか?

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